「…ごめんなさい」



上手く顔が見れない。


間々原君は一見クールに見えてみんなのこと考えてくれてる優しい人だと思う。


紺野君の事をさりげなくサポートしたり皆んなが楽しくなるように考えてる人だなって思う。


きっと間々原君の彼女は大切にされて幸せになれるような気がする。


でも…、わたしは…



「私は…紺野君が好き」


それでも紺野君が好き。


桜ちゃんの彼氏になろうとこの気持ちには嘘をつかないんだ。


「…分かってるよ。それでも俺の気持ち聞いてくれてありがとう」



優しい声が聞こえた。


下はを向いているから顔は見えない。


パッと私は顔を上げた。


泣きそうなのを堪えている切なげな笑顔の間々原君がそこにいた。