「俺にもチョコちょーだい」


口を開けながら紺野くんが言った。


私はドキドキしながら紺野くんの口の中へとアイスを運ぶ。



紺野くんは食べ終わると笑顔で



「チョコもいいよな」



私に言った。



あー、この人の笑顔がこんなにも近くで見れるなんて最初の時は思ってなかったな。



好き。



その二文字が頭の中にじわーっと流れ込んできた。



大好きだ。



誰かに叫びたいくらい大好きなんだ自分。



「逢瀬?ぼーとしてどした?」



「い、いやっ!なんでもないよ?」



ドキドキしすぎてうまく顔が見えない。




「面白いやつ」



くくくっと笑うと自分の抹茶を食べ続けた。



…好きって言いたい。



でも好きって言えない。



それが私と紺野くんの今の関係。