○撮影所の食堂、内
   山本、原田、高田、木村、太一と亜紀がいる。
   皆、食事をしている。
   どんぶりをかき込む原田。

原田「いやもう、あわてたあわてた」
木村「昨日の夕方に寄ったら『ただ今外出中』
 の札がかかっていたわよ」

高田「そうそう、そんな札いつ買ったん?」
原田「いや」
山本「一体どこへ行ってたんだ?丸一日?」

原田「ちょっと待って。今考えながら食べてる」
   皆、原田を見つめている。
   原田、一息ついて、

原田「そうだ。やっぱり夢だったんだ」
亜紀「夢?」
   太一、原田のペンダントに気づく。

太一「原田さん、そのペンダント何?」
   原田、胸のペンダントを探り。
原田「あっ?」

   皆、覗き込んで驚く。
亜紀と太一「へんめん!」
木村「いやだ、変面ペンダント?」
高田「いややわぁ」

   原田、ぽかんとしている。
山本「原田、これは?」
原田「夢じゃなかったんだ」
   皆、真剣に原田を見詰める。

○(フラッシュ)原田のアパート
   連れ出される原田。

○(フラッシュ)変面の里
   藤原との出会い。

○(フラッシュ)藤原の部屋
   藤原との語らい。

○(フラッシュ)ヘリポート
   ヘリポートと彫刻群。

○もとの食堂
   6人が真剣に話している。
原田「と言うわけなんだ」
   皆、不審な顔で首をかしげている。

山本「夢のような話だな」
高田「ずっと藤原さんと会いたい言うてたし」

原田「夢のようなと言えば、あのピザ?」
木村「ピザ?」

原田「前の晩にピザを頼んだんだ。食べた後に
 コーラをがぶ飲みしたら急に眠くなって、
 それからはずっと夢の中のようだった」

太一と亜紀「それ変面」
木村「まちがいない。変面の仕業ね」
   皆、うなづく。