バシッ




「―――ってぇ!何すんだよエル!」



「朝ご飯の時間だから起こしに来たの!そしたら何か魘されてるからさ、ホラ。手っとり早く覚醒?みたいな」

「あぁ、そういや何か変な夢見てたかもな……覚えてないけど。にしてもエル、手荒すぎ。彼氏できねぇぞ」

「うっさいなー!私は別に男なんて必要ないもーん。クロウだって女の子の扱いがド下手だからモテないんだよ!」




いつもと同じようにエルと軽口を叩きあうこの感覚が、何だか妙に幸せに思えた。