「夜って好きなんだ。空気は綺麗だし今なら満月だし。それに、闇に飲まれそうになる感覚も嫌いじゃないしね」 相変わらずにこやかに笑うラファエルだったが、辺りが暗いせいだろうか。昼間よりも裏のある笑顔のように感じた。 「クロウこそ、こんな時間にそんなに急いでどうしたの?」 「それは……」 説明しようと口を開いた瞬間、頭の中で警報が聞こえたような気がした。