総司は腕をぐっと押し当てる。 (僕は君の心が今でも分からないよ) どれほど分かりたいと願っても、未だに君の心を見えないんだ。 それが総司の、悩みだった。 流れ続ける時間に身を任せて、君に出会って十二年。 どうしたら、君のことが理解できるんだろうね。 だがその疑問を晴らしてくれる者は誰もいなかった。