(今日は嫌な日だな) 月を不気味な雲が覆っている。 総司は八木邸にほど近い壬生寺という夜の寺の境内で、一人稽古に汗を流していた。 こんな月には嫌なことが起こりそうな気がすると、木刀を握りなおそうとしていると、綺麗な着物を身にまとった少女がどこか慌てた様子で全力で駆けていく姿が目に留まった。 入り口に出てみると、その姿は八木邸の入り口に消えていった。 嫌な胸騒ぎがして、総司は少女のあとを追った。