幕末の神様〜桜まといし龍の姫〜











譲の手を握っている手が火傷しそうなぐらい熱い。








譲の腕が手汗で濡れていないか心配だった。








平助は緊張でうまく言葉を紡げない。








そして、とにかく譲の姿が目に映らないように自分の部屋に連れて行ったところで、ようやく手を放す。







(腕………細い)









今にも壊れてしまいそうなこんな華奢な腕や身体で、総司や斎藤君、しんぱっつあんとも互角に渡りあえるのだから、感心してしまう。












なかなか言葉を見つけられなかった平助は、思ったことを口にする。








「お……お前、ちゃんと飯食ってんのかよ!?」








突然の質問に、譲も答えに戸惑う。







質問した張本人である平助も内心後悔する。







(俺……何言ってんだ?)







だが、その質問を譲は真面目に答えてくれた。







「ええ。ちゃんと食べてるわよ?急にどうしたの?」









今度は逆に問われ、平助は視線を泳がせる。






「えっと……その………、何か、お前が女姿だったから気になって……」







そう宣告され、譲の顔色が変貌する。







そっと首周りに手を伸ばすと、髪をわしづかみすることができた。







(………!!!!)








女の姿を見られた。女の姿を……!!!!










なんたる失態だとばかりに譲は声にならない声を上げ、平助から顔をそむける。









しかし、同時に平助に感謝していた。







きっと、あのまま井戸にいたら平助ではないほかの誰かにも見られていたかもしれない。平助はそのことを察して誰の目にも入らないこの場所を選んでくれたのだ。








「ありがとう………」







けれど目はあわせない。












そうして静寂が部屋を包み込み始めたが………。