彩菜はその言葉に安心したのか、小さく息を吐く。
それ以上は何も聞いてこなかった。
多分、あたしが今話せる状態じゃないと悟ってくれたんだと思う。
それから、時間は流れていき昼休み。
彩菜はあたしの方を向いて一緒に食べる。
「今日も誠二のために、お弁当作ってきちゃった~!誠二ってば由美の料理が好きみたいで、一生食べたいって言ってたんだよね」
由美ちゃんは今日も大きな声で、誠二との自慢話をして教室を出て行く。
由美ちゃんの嫌がらせは幸いそんな程度。
初めの方は悲しくなったりもしたけど、今は痛くもかゆくもない。
今、あたしには永遠がいるし、今日誠二ともちゃんと話したから。
由美ちゃんを思いっきり無視して彩菜と話す。
「じゃあ、永遠くんと付き合うことになったんだ。やったじゃん!!」
彩菜に永遠との関係を話す。
永遠の過去は言わなかったけど。
あまりべらべらと話してはいけないと思うから。