あれから、どのくらい泣いたかは分からない。


気がつけば辺りは真っ暗になっていた。




永遠はそっとあたしから離れる。




「悪いな、こんな姿見せちまって」



そう言った永遠の目は少し赤かった。


だけど、もう悲しい表情なんかしてなくて。




「結愛のおかげで、母さんの気持ちを考えることができた。俺、親父に親父に言われたことが引っかかっててさ」




「うん」




「俺はずっと大切な人を失うのが、自分の手で奪ってしまうのが怖かった。でも、そうじゃないって。俺が守ってやらないといけないんだよな」





永遠は自分に言い聞かせるように呟く。



そして、あたしの目を真っ直ぐに見る。