今にも泣き出しそうなあたしを由美ちゃんは嘲笑う。

そして、あたしの横を通り過ぎる。



その時に、小さい声で「結愛、ごめんな」って誠二が言って、二人は去って行く。



あたし一人取り残される。

そのままどんどん暗い闇に吸い込まれていく。



真っ暗な闇に――……。







「……あっ!結愛!!」



「んー」


誰かに呼ばれ、ゆっくりと目を開ける。


そこには金髪の少年。



あたしが彼を見ると、ホッとしたように息を吐く。




「すげーうなされてたぞ?ほら、汗もヤバイし」



うなされてた?


あぁ、さっきのは夢、だったんだ……。



夢の中でも、あたしはこんな思いをしなくちゃいけないんだ……。