「それはそうだけど……」
彼の言葉に同意しそうになった時だった。
『あんたに次はないの!!元から出来の悪いあんたには、もうチャンスなんてなかったの!』
お姉ちゃんの声がフラッシュバックしてきた。
潤んだ、でも強い瞳であたしを見るお姉ちゃん。
家族を壊したとあたしのことを恨んでいるお姉ちゃん。
「頑張ってみろよ」
「……い」
「ん?」
「今から頑張ったって遅いの!全てを壊してしまったあたしには、もう頑張ることすら許されないの!!」
もうあたしは何をすることも許されない。
今からあたしがしたことへ、償うことすらもできないんだ……。