「待て」

気が付くと俺は羽切を追いかけていた。

「どうかしたのか?」

不思議な顔をしてこっちを見る羽切。

「俺も探す」

俺は無意識にそんな言葉が口から出ていた。

羽切は驚いたのか目を丸くしている。

もちろん俺もびっくりした。

「でも……お前バスケの準備しちゃってるだろ」
「お前が部活に来ないと意味がないからな……お前と日向二人いないと本気で出来ないし」

ホントは奈未が心配なだけだけど……。

いつも俺は本気でバスケやってるし……。

「じゃあ俺はこっちを探す」

探す方を指差すと羽切は走って行った。