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それから約1週間が過ぎた。

相変わらず私は家に帰らず春樹と会ってない。

ましてや連絡すらしてない。

仕事が終わったら咲羅の家に行くみたいな。

咲羅は今モデルの仕事をやっているがデザイナー中心として活動しているので基本家には梨乃と一緒にいる。

「はぁ……」

携帯を見て思わず溜め息をつく。

「そろそろ連絡したら?春樹鈍感なんだからわかんねーよ」

そんなのわかってるけど……

「何か負けを認めてるみたいでヤダ」

私のプライドは思ったより高い。

「もういつまでこうしてるんだよ……うちはいいけどさすがに春樹も心配してるぞ?」
「わかってるよ……」

何度も通話ボタンを押そうと思ってもためらってしまうんだ。

“今更何?”とかも言われそうだし……

「もう!!何で私はこんないくじなしなの!!」
「そんなの最初っから知ってたろ」
「う″……」

そうです、咲羅さん。

私は最強のヘタレです……じゃなくて!!

「どうしよう!!ルルー」

ルルに思いっきり飛びつく。

「ワゥ……」

あ、ルルちょっと嫌がってる

「ごめんごめーん」

そう言ってルルをなだめていると……

ー~♪~♪

私の着信音が室内に鳴り響く。

「マネージャーかな?」

そう思い名前も見ずに電話に出る。

「もしもーし」
<……>

……あれ?

「もしもーしー」
<奈未>
「っ……!!」

私は思わず携帯を落としてしまった。