体育館に着いて先輩方に挨拶をしていると

「おー!!赤織くんかー」
と言って先生が来た。

この先生はバスケの顧問の先生で、40代後半の男の先生で、小島先生という。

この人が俺のことを推薦でこの学校に入れてくれた。

「お久しぶりです。今日からよろしくお願いします」

軽く会釈した。

俺は入学前に入部届けを出しているから今日からバスケ部の一員だ。

「こちらこそよろしく。あ、あともう一人もう入っている1年生が来るから一緒に…おお、来た来た」

もう一人?もう一人バスケのスポーツ推薦で受かった奴がいるのか?

振り返るとそこには意外な人がいた。

「こんにちは。小島先生。今日からお世話になります」

そいつは小島先生に軽く頭を下げた。

何で…こいつが…?

「あそこにもう一人1年生で入っている部員がいるから一緒にみんなに挨拶して来い」

小島先生が俺を差すと、そいつと目が合った。

「赤織…春…樹…!?」

そいつはびっくりした顔で俺を見て呟いた。

なんで…
「羽切…?」

羽切がなんでここにいるんだ…?

「もしかしてお前がバスケのスポーツ推薦で受かったのか?」

羽切が聞いてきた。

「ああ。意外だよ。羽切がバスケやってたなんて」
「それはこっちのセリフだ。赤織がやってるとは…。顔に合ってないな」

羽切は鼻で笑った。

「よく言われるよ。でも何でも顔で決めるのはどうかしてると思うけど」

俺は羽切を少し睨んだ。

「そうだな。ごめん。挨拶しに行こうぜ」

羽切は軽く謝ってから俺に合図をおくって歩き出した。

「あぁ」

俺は羽切について行った。