私……また倒れるの……?

私やっぱり自分一人だけじゃ何も出来ないじゃん……

やっぱり私って……こんな大きな存在にならないほうがよかったんだよ……

そう思って私の体が傾き始めた時

ーギュッ……

……え……?

私はその温かい感覚が気になって私はいつの間にか意識がはっきりとしていた。

私がゆっくりと隣を見ると……

「大丈夫だ……」

優しく笑って益々私の手を握る力が大きくなる春樹がいた。

そうだ……私は今一人で何も出来なくても……それを助けてくれる春樹がいるんだ……

私達は二人で悲しみやつらいことを乗り越える為にこの道を選んだんじゃない……

何を怖がってるの?

一体私は何を迷っていたの?

いいじゃない、周りがどう言ったって……
何があってもこれから二人で歩いていくって……絶対に離れないって決めたじゃない。

大丈夫……私から春樹は消えない。

いや、私が消えさせない。

絶対このまま二人でずーっと笑い合って泣き合って喜び合って怒り合うの……

それが私達の希望だから……!!

「ありがと」

私は春樹に微笑みかけてから私も春樹の大きな手を強くギュッと握りしめて前を向く。

もう手は震えてない……顔もこわばってない……

あとはただ……ちっぽけな勇気を出すだけ……

私は大きく息を吸った。

私達が離れようとしても離れられない理由をしっかりと教えてあげよう。

それはね……きっときっと……最初から出逢う運命で……どうやっても離れられないくらいキツく赤い糸で結ばれてるんだよ……

それとね……私達は何が合っても諦めなかったから。

そう思っても……どこかで気になっていたから。

これ以上諦めれない物って……世界にこれだけな気がするんだ。

その運命の赤い糸と諦めない心が私達をもっと強い絆で結んでるんだ……

だからね?バスケのことしか考えてないバカみたいな奴でも……私には彼しかいないんだ。

「バーカ……」

私は誰にも聞こえないくらい小さな声でそう呟いた。