[完]バスケ王子に恋をして。

そんな忙しい中私は部活のマネージャーを辞めた。

その時……

「おい」

私はキミに呼び止められた。

「何?」
「なんで辞めるんだよ……」
「なんでって忙しいからに決まってんじゃん。私の戸籍だけ残ってても意味ないの、わかる?」
「そういうことじゃねーよ!!」

したらなんなの……?

「お前は……バスケに対する思いはそんなけなのかよ!!」

バスケって……春樹みたい……

「そんなこと言いにわざわざ来たのか?」
「……は?」
「勘違いすんな。うちはバスケは嫌いじゃない。それにマネージャーだって辞めたくはない……けど、うちは仕事なんだ。仕事もないお前にはわからないだろ?」

めっちゃ感じ悪いこと言ってんじゃん……。

「それと忘れんなよ?」
「……何をだよ」
「卒業式には必ず出席するからな」
「卒業式って……それまで学校も来ねーのかよ?」
「さぁな?……でも出席日数足りなかったりして……」

私は今まで笑ったことないようなクスッとした上品な笑い方をした。

少しだけ……無意識に本当の自分が出たんだ……

それはきっと……キミだから……

「じゃあな……海斗……」

私は微笑んで海斗の反対方向に歩き出した……。

でも……私の心は真っ暗。

だって……キミにはしばらく会えないから……。

きっとキミは……私のことなんて忘れてるから……

「バイバイ……」

きっと私の恋もここで終わりだね……


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卒業式当日……私は卒業式に出席しなかった。

それは……高校を中退したから……。

私は二年生のうちに出席日数が足りなくなって留年となった為、高校を中退して芸能活動だけに力を入れた。

もちろん春樹や夏恋に凄い反対されたけど……私にはもうそうするしかなかった。

それと……夏恋が言ってた……

「奈未が転校した」

って……。

私は何となくは聞いていたけど……まさか本当にそうするとは思わなかった。

ってことは……海斗は一人なのか……

考えるのはキミのことばかり……

こんなに頭から離れないなんて自分でもびっくりした。

恋なんてしてどうするんだろ……

私達はもう会ってないのに……

私のことなんてきっと忘れてるのに……

でも私は今……キミに会いたい……

頭で考えるより体が勝手に動いてた。

私はあるものを手に取って家から駆け出して学校を目指した。

私のことなんて好きじゃなくていい……

むしろ嫌いでいて欲しい……期待しちゃうから……

私のことを忘れててもいい……でもこれだけは知って欲しい……私はキミにとって遠い存在じゃないってことを証明したかった。

奈未の代わりになんてなりたくない……でも私のそばで一度だけでいいから笑った顔が見たいんだ……