[完]バスケ王子に恋をして。

「春樹あのさ……キャ!!」

私はいきなり春樹に抱きしめられた。

……え……?

私は必死にその腕をほどこうとする。

……この人は春樹じゃない……。

春樹の香りじゃない……!!

私は必死にその人の胸を叩いた……。

すると解放された私の体……

「離して!!誰!?」

私はその人をキッと睨んでびっくりした。

「なーなちゃん♪見ーつけた♪」
「なんで……」
「え?僕このマンションに引っ越して来たんだー♪NANAちゃんに会いたくてね?」

私はしばらくその場から動けなかった。

「びっくりしているNANAちゃんも可愛いなー♪」

そういってその人は私の腰に手を回した。

「やめて!!」

私はその人の腕をバシッと思いっきり叩いた。

「痛いなー……もしかしてNANAちゃん僕に勝てるとか思ってるの?……前と同じことしてあげてもいいんだよ?」

その瞬間ゾワッと私の背中が凍りついた。

「ね、NANAちゃん?一躍有名になっちゃって……」

私にどんどん近づいてくるその人……。

私はそれに比例して後ろに一歩ずつ下がっていく。

「僕だけの物だったのに……みんなに見られるなんて嫌だなー……」

その言葉に足がすくんでガタガタ震え出す。

「ねえねえ……NANAちゃん……」

私はもう後ろに壁が来ていて後ろに行けない……。

「NANAちゃんのこと……独り占めしたいな……」

そう言ってどんどん近づいてくるその人の顔……

もうダメだ……!!

諦めた時……春樹の顔が浮かんだ……。

春樹……助けて……!!

「春樹……」