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「春樹!!」

俺の名前を呼んだ瞬間誰だかすぐにわかったよ……

ずっと会いたかったから……

恐る恐るゆっくりと振り返った時俺の思考回路はすぐに止まった。

だってキミは……前会った時に比べて凄く大きいオーラを出していて、前より長くなった髪を明るいブラウンに染めて……細い足と小さな背……

俺は一瞬にして釘付けになったよ……。

ゆっくりサングラスを外すキミ。

その一つ一つの仕草にドキドキして……自分が自分じゃないみたいだった。

キミは前より大人っぽくなった笑顔で俺を見つめた。

「……奈未」

俺がキミの名前を呼んだ時嬉しながらも涙を目に溜めて……キミは周りの目なんて気にしないで……高いヒールなのに全力で走ってきて……俺に力いっぱい抱きついてきた。

その瞬間ふわっと香る甘い香り。

その香りは俺が知らなかったキミ。

そんなキミが今俺に抱きついているのが信じられなくて……俺はただそこに立ち尽くしたままだった。

そんな俺に涙を流しながら気持ちを伝えてくれたキミ……。

やっぱり俺は何回でもキミに恋をするんだな……。

余裕ぶって俺じゃないようなこと言ったけど……内心俺は喜びと叫びたい気持ちでいっぱいだった。



そんなことを思い返していると……

ープルルル

俺の携帯が鳴った。

画面を見てみると……

“奈未”

ニヤつく顔を抑えながら俺は廊下に出て通話ボタンを押した。