[完]バスケ王子に恋をして。

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「NANAさん!!今回のライブはどうでしたか?」
「あ、とても楽しかったです!!もう感動しまくりでした!!」

ライブが終わって一週間……。

私は毎日記者の取材に埋め尽くされていた。

全国放送で私の顔と声が流れてどうだったんだろうと心配していたけど……

「今回がきっかけでたくさんファンも増えましたね!!」

なぜか私の姿を見れて喜んでいる人がたくさん増えたらしい……。

「そうですね、嬉しいです」
「ファンの間ではNANAさんは童顔なのに凄い綺麗だと評判ですよ!!」
「え!?全然!!そんなことないですよ!!」

確かに童顔だけど……綺麗なんて思ってないし……。

「それではありがとうございました」
「ありがとうございました」

私は記者が帰って一息ついたら……

「奈未ー!!次の取材行くよー」

マネージャーが私の元へやって来た。

「はーい!!今行きまーす」

また私は車に乗せられて次の現場へと向かった。


私は姿を見せてから確実に人気が上がった。

新曲が出たから歌番組に出て今までトークをして来なかったけどトークもするようになり……今まで出たことがなかったバラエティー番組にも出させて頂いた。

昨日はCMの撮影に行って今ドラマのオファーまである。

仕事は増えて嬉しいしファンが喜んでくれるなら全然何でもするんだけど……やっぱり人気になると大変だなって思う。

疲労だって溜まってるのに寝る時間少ないし……咲羅の生活がわかった気がする。

というより咲羅って凄いななんて思ったり……。

でも……私はそれより気になっていることがある。

それは……

「春樹……何してるかな……」

春樹との約束……。

本当はすぐ会いに行くつもりだった……

だけど……こんなに仕事入ってたら会いに行けないよ……。

「待っててくれるかな……?」

仕事は1ヶ月先までびっちり入ってるし……。

それに……春樹は私がNANAのことどう思ってるんだろ……。

ライブ中は頑張れって言ってくれたけど……本当は嫌だとか思ってるのかな……?

「痛っ……」

ダメだ……。

考え過ぎるとお腹痛くなる。

「奈未着いた……って大丈夫か!?」

マネージャーが心配そうに駆け寄って来る。

「大丈夫です……ちょっとお腹崩しただけなんで……」
「そうか?つらくなったら言えよ?」
「はい……」

やっぱりダメだ……。

全然強くなってない……。

むしろライブ前のほうが強かった。

「まだ……会いに行けないな……」

私はそう呟いてから車から降りた。