[完]バスケ王子に恋をして。

「奈未って何部体験すんの?」

帰りのHRが終わって咲羅が声をかけてきた。

「えっと……バスケだよ?咲羅は?」

今日から一週間新入生の部活体験ができる。

私は朝言った通りバスケのマネージャーをやるつもりだ。

「えっ!?バスケって男子しかないけど?」

そんなの知ってる……。

うちの学校には強豪チームの男子バスケットボール部しかない。

「うん、知ってるよ。でも私、マネージャーだから」
「はっ!?あの過酷な試験の!?」

過酷なんてもんじゃない……。

残酷と言っても過言ではない……。

「うん……でも私めっちゃ自信あるから」

咲羅に向かって胸を張った。

小中とずっとマネージャーをやっていてそこらへんの人に負けるはずがない。

「そっか……じゃあ…お互い頑張るか!!」

と咲羅が気合いを入れて言った。

ん……?お互い……?

「えっ……!?もしかして咲羅もマネージャー希望なの!?」
「ああ、うちもめっちゃ自信あるから」

私と同じように胸を張る咲羅。

「よし!!お互い頑張ろう!!」

私は咲羅とハイタッチした。