[完]バスケ王子に恋をして。

「あ、春樹!!」

春樹が私達を見て動きを止める。

「あーっごめん。邪魔しゃったな」
「え?何言ってるの?入りなよ」
「え?いいの?」
「全然いいよ!!」

そういうと春樹は遠慮がちに部屋に入ってきて椅子に座った。

「ねー見て!!海斗がくれたんだー」
「ん?」

春樹が私の手を見た瞬間顔が一変した。

「なんで……それ……」
「ん?海斗がくれたんだってばー!!きれいじゃない?」
「……」

応答なし……。

「……春樹……?」
「……え?……あぁ……ごめん」
「どうしたの?顔色悪いよ?」
「そっか……」

そういうと春樹は海斗に視線を向けた。

当の本人は目を逸らして貧乏揺すりをしてそっぽ向いている。

「え?……どうしたの二人共」

なんだか雰囲気が怪しい……。

「おい……どういう意味だよ……」
「……」
「おい、聞いてんのか!?お前自分がやったことわかってんのかよ!?」
「ちょ!?春樹!?」

春樹は海斗を押し倒して馬乗りになっている。

「わかってるよ……」
「じゃあなんで謝罪して来ないんだよ!?言ったよな!?これだけは渡すなって」
「……」
「マジでお前見損なった……まさかここまでやるとはな……」

そういって春樹は病室を出て行った。

「え……?海斗……大丈夫?」
「あぁ……ごめん……俺帰るわ」
「え?う、うん……」

海斗は静かに部屋を出て行った。

「え……?何?どうしたの……?」

理解出来ない私はただ一人指に付いているリングを眺めていた。

「きれいなのに……あなたには何か秘密があるのね……?」

そう話し掛けて私はまた深い眠りについた。