[完]バスケ王子に恋をして。

「そっか……でも……ごめんけど私の口からは何も教えられない……」
「……」
「でも……奈未が思っている通り奈未と春樹くんは過去に深い関係をもっていた」

やっぱり……。

「それに……二人共罪悪感っていうのはあった。というか、きっと今二人共持っていると思う」
「え……?私も……?」
「きっとね……本人じゃないからわかんないけど」

もしかしたら私もある意味春樹に罪悪感を持っているの……?

「でも……それを思い出すのはきっと奈未の記憶が戻ってからだと思う」
「え……?どうして……?」
「……それは言えない。けれど、その日はもう近くまで来ていると思うよ?」
「え……?」
「だって、ボヤーッとだけどなんとなく思い出してるんでしょ?だからそれに何か衝撃的なことが起こればすぐに思い出すと思うよ?」
「そうですか……」

凄い気になるけど今は忘れておこう。

「ねぇ……ずっと思ってたんだけどさ……」
「え?」
「奈未……指輪どうしたの……?」
「指輪……?」
「そう、ピンクの宝石が付いてる大人っぽいの。ずっと付けてたじゃん」
「嘘……そんなのあったかな……?」
「え?もしかして……ないの?」
「うん……見覚えないけど……?」

すると真っ青になる夏恋さん。

「夏恋さん?」
「え?……あぁ……大丈夫。事故で落としてなければいいんだけどね」
「うん……見つかりますかね……?」
「だ、大丈夫だよ……」

やっぱりあははと笑う夏恋さんはどこかぎこちない。

「あ、じゃあ私そろそろ帰るね?」
「あ、はい!!ありがとうございました」
「うん、また明日ー」

急いで帰って行った夏恋さんはなんだか怪しい。

「なんだろ……?」

具合悪いのかな……?

そんなことしか頭になかった私は眠気が襲ってきてそのまま暖かい日差しを浴びて眠ってしまった。

「まさか……そんなことないよね……」

そう呟いている夏恋さんを知らずに……。