「奈ー未♪」
「あ!!夏恋さん!!」
「もー……その夏恋さんって言うのいつになったらやめるのー?」

ほっぺを膨らませている夏恋さん。

「ごめんなさい……なんか記憶戻らないと本当に同い年って実感なくて……」
「だよねー……でも私奈未に夏恋って呼ばれないと凄く年取った気分だわ」
「え!?そんなことないですよ!!夏恋さんはすっごい美人さんですから!!」
「本当にー!?奈未にそんなこと言われると照れるわー……」

顔に手を添えて赤くなっている夏恋さんはやっぱりかわいい……。

「あ、そうだ!!今日ね?咲羅の出たばっかりの写真集持ってきちゃった!!」
「え!?ほんとですか!?」

夏恋さんが袋から出したのは……。

「ジャーン!!」
「うわぁー……」

ドアップでピースしている咲羅さん。

「やっぱりキレイな人ー……」

思わず私は夏恋さんの手から写真集を取ってマジマジと見ていた。

「どう?咲羅、かわいい?」
「はい!!とっても!!ってか咲羅さんって本名だったんですね!!」
「え……?そうだけど……」
「私ずっと芸名だと思ってました!!あー……なんか咲羅さんに会いたいなー……」

なーんてことも言っている。

「うふふ。奈未咲羅の大ファンだね」
「はい!!もーヤバいですよ!!」
「そっか」
「あ、これありがとうございました」

手に持っていた写真集を返そうとすると

「あ、それ奈未にあげる」

って夏恋さんに言われた。

「……え!?でも夏恋さんのが……」
「私もう一個持ってるから」

夏恋さんはまた袋から写真集を取り出した。

「……でもお金!!今払います!!」
「ダメダメ!!私からのプレゼントなんだから!!」
「でも……」
「いつも奈未リハビリ頑張ってるでしょ?だから」
「……夏恋さん……」
「あと、奈未が早く元気になるようにね!!」
「すいません……ありがとうございます」

なんていい人なんだろう……

「あ、あとね?もう一個プレゼントがあるんだー」
「え?」

また袋をガサガサ探る夏恋さん。

「ジャーン!!」

夏恋さんが袋から取り出したものは……