「それはもう……かなりのイケメンだったね~」
「まぁ!!奈未今度連れて来てね♪」

ちょっとちょっと……何で勝手に話進んでんの……?

「海斗……」

隣の海斗に助けを求めてもただ苦笑いしているだけ……。

「ま、いいんじゃね?ここで公開しちゃっても」
「意味わかんないよ!!」
「じゃ……奈未の彼氏はめっちゃバスケ上手いんですよ?」

いきなり大声でパパ達に話し出す海斗。

「何言ってのよ!?」
「……バスケ?」

するとそれまで黙っていたお兄ちゃんが反応した。

「そ、悔しいけど俺よりも確実に上手い」
「海斗よりも……か……」
「去年までキングバードのエースだったんだとよ」
「キングバード?……奈未」
「ん?何?」
「……明日部活に顔出す」

……は!?何で!?

確かにお兄ちゃんはうちの部活のOBだけど……

「そいつに会わせろ」
「へ?」
「そいつが本当にバスケ上手いならお前の彼氏として認めてやる」
「はい!?」
「勝負して俺の妹の彼氏として相応しいか調べてやるよ」

お兄ちゃんの片方の口角がクイッと上がった。

「えーーーーーーーーーー!?」

私の声はきっと近所のみんなに届いただろう……