俺はソファーに視線を移す。

気持ちよさそうに寝ている奈未。

「奈未ー?」

また呼んでも起きる気配がない。

…どんだけ爆睡してんだよ……

奈未の前髪をそっと横にずらす。

長いまつ毛…。

奈未の顔をゆっくりと撫でる。

<……春樹……好き………>

そういったこと奈未覚えてんのか……?

「奈未……何でそんなこと言うんだよ……?」

問いかけても奈未の瞳は見れなくて……

「……もし…あの言葉が本当なら……何でそう言わねーんだよ…」

その瞬間奈未の目から綺麗な一筋の涙が出てきた。

……っ……

俺は我慢出来なくて奈未の唇にキスをした。

強く強く……何度も角度を変えてついばむようなキスを……

「春樹……」

そんな声が聞こえた気がした。

「奈未……奈未……!!」

俺は何度も奈未の名前を呼びながらキスを重ねた。

……なぁ……お前の気持ち……教えろよ……