「っ」
「俺の正体が誰なのか」
「ち、近い…」
耳元で息のかかるような距離
海鈴さんと同じ見た目で同じ声でそんな風に囁かないで欲しい。不覚にもドキドキしてしまうのに彼はお構いなしに私との距離を更に縮める
「教えてやろう。海鈴がずっとお前に黙っていた秘密を」
「ひみ…つ?」
海鈴さんが私に黙っていたこと?
「何を言って…って、きゃ」
不意に身体が揺れ、そのまま地面に押し倒される
「あ…っ」
私の上に乗り腕を押さえられればサラッとした銀色の髪の毛が頬に触れた
この感覚、海鈴さんと同じだ…
綺麗な髪の毛の感覚と少し甘いシトラスっぽい香りに上から私を見下ろす瞳
色は違うもの…どうしてだろう…この感じ
私…どうして…グレンと名乗る彼から海鈴さんを感じてるんだろう
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