二重人格神様~金と碧の王~

「では、グレン。いのりの力を制御する鎖をお前の力とリンクするようにする」

「…あぁ」

「その手で彼女にふれ、お前の存在がわからなくなったあと、その額にこめた力でいのりの記憶と溢れる力抑えるんだ」


グレンから手を離し、そのままシャカは続ける。

「いいか、グレン?お前の存在は先ほども言ったが、どうなるか不明だ。だが、仮に、こっちに出てこられる事があったとしても、いのりには海鈴として接するように」


「……」

「これ以上の助けは私には出来ない。娘ではあるが、私は傍観者でもある。時の流れを見守るのが、私がもつ、長い生の意味だ」

「…あぁ」

「だから、私は今までに沢山の神を見てきた。おまえの両親の事もよく覚えている。生まれる前にいた私が生まれる者の死を見るのも、もう慣れたことだ」

「……」

「だが、今回ばかりは少し違う。我が娘を思ってくれた事を感謝する。おまえがいなくなるのは惜しいことだ」

「それは、どうも…」

「あっけない返事だ。まぁ、いい…さて、早く行くといい」

手で虫を払うような仕草をしたあと、シャカは歩きだす。その後ろ姿をグレンは見つめ、部屋にもどった。