二重人格神様~金と碧の王~

***


シャカと話終えたあと、グレンは真っ直ぐに深界に戻った。

すぐにいのりのもとにむかうはずだったが、その前にやらなくてはならない事をやりに二人に会いに行った。

それは、アレスとフェラインだ。

裏という立場でありながらも、支えてくれた彼らには内心感謝していた。稀に、「仕事をしろ」とうるさい小言を言われる事もあったが…嫌いではなかった。

だから、彼らにこれからの事を託してきた。

きっと、彼らなら、大丈夫だろう。

「いのり…ごめんな」

撫でていた手を離し、そのままそっと腹部に手をおく。

「それにしても、まさか子供がいたなんて信じられないな」

いったいいつの時の子だろう。身に覚えがあることしかなく、子供が出来るのは必然だった。

海鈴が知ったら…どう思うのだろう。ふと、グレンはそう思う。だが、きっと海鈴はなにも思わないだろう。グレンの時の子でも、きっと…きっと海鈴なら大切にしてくれる。

そんな、変な自信があった。

「幸せに…いのり」

「……」

「そうだ。約束は海鈴とはたしてくれ。フェイランに俺がいなくなったらの事を言っておいた。きっと、フェイランが海鈴に言ってくれる…まぁ…一応は…守ったことになるのかな?」