『まさか…子供が、いるのか?』
『あぁ、きっとね。お前の方の子だと思う。海鈴とは似ているようで少し異なっている』
『…っ』
『本来、人間と神の間に子供が出来てもその人間がこのように苦しむ事はない。身体が弱いなどの理由を除いてはだが』
『……』
『だが、凡そ…出来たのは人間の時だったと思う。それを知らないで覚醒してしまい、力が安定するまで体調を崩した。だが、子はそれを危機と感じ、自身の力でいのりを生かそうとしている。不思議なものだ…人間との間に出来た子は母親に生きて欲しいと神の力をあたえ、長い時間を与える。子もそうしたのだ。しかし、いのりは元々半神…無意識に与えた力は安定の妨げとなっている。あの異常な体調不良の半分は、悪阻でもある。全て、タイミングが悪かったのだ』
まさかの出来事だった。いのりに子供がいることも、シャカそこまで分かっていたことも知らなかった。
一番、傍にいたはずなのに…少し、グレンは後悔した。
『それで、本題だ』
『…』
『今のままでは、母子ともに危うい。生かそうと力を与える子も弱ってきている。いのりも、もう、弱りきった身体で力を自力で安定させる力はない。だから…』
『…だか、ら…?』
『私ではない、子供といのり、二人と深い繋がりのある者の力で、強制的に安定させるしかない。』
『……』
子と、いのりと繋がりのある者。シャカではない誰か…そんな人物、1人しかいない。それが、誰なのか…グレンにはすぐに分かった。


