やっぱり過去、なのかな?
そう思い、部屋から出て階段を下りる。
下のリビングからはテレビの音が聞こえ、人の声がする。
お父さんと…おばさんだ。
息をのんだ。少しだけ恐くて、身体が震えた。
異様なほどの緊張感に襲われながらリビングのドアを開けると、そこには金髪ではない…お父さんがいた。
『あ…いのり!ただいま、やっと起きたのか?』
『…あ…う、うん』
嘘…本当にお父さんだ。私のよく知っている、人間のお父さん。
『なんだ?そんな所で立ったまま。変なことでもあるのか?』
『へ??な、なんでもないよ…』
首を左右に振り、そのまま席につく。並べられた料理、どれも私の好きなものばかりだ。
『もう、お父さんが怪我しちゃって大変だったから、こんなものしかなくてごめね』
『そ、そんな事ないよ』
そう言い、食べながらされとなくカレンダーを見ると、その日付けは進んでいる。おじさんが怪我をした翌日に。
待って、それじゃあ…これは、過去じゃないの?
『いのり?様子がおかしいよ』
『え?』
『呆然としている。なんかあったのか?』
なにか…と、言われても…なんて言えばいいのだろう。
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