『あの…』
『いのりってば、昨夜からずっと寝ていたのよ?』
『……へ?』
『病院から帰ってきたら、電気つけっぱなしで寝ていたの。気持ち良さそうだったから、ほって置いたけど…叫び声が聞こえたから、慌てて戻ってきたの。悪い夢でも見たかしら?』
ゆ、夢?何を言っているの?
『え…あの…え??』
おかしい。夢だなんて。それにおばさん達は皆が保護してくれたはず…
視線をさ迷わせる、私におばさんはクスリと笑う。
そして立ち上がると、そのまま部屋を出て行こうとする。
『相当悪い夢だったのね。もう夕食の時間だから、下に来てちょうだいね?パパもさっき帰ってきたから』
『…え?』
おとう、さんが?
信じられなかった。この状況も理解できない。だって、さっきもお父さんに会ったし…。
『……』
と、とりあえず、行ってみよう。これも、思いだせないだけで…過去、なのかもしれないから。
布団から出て、適当なゴムで髪の毛を結ぶ。ふと、鏡をみれば、髪の毛は元に戻っていた。
金色なんかじゃない。黒色の髪の毛だ。
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