二重人格神様~金と碧の王~



その言葉にルーテルさんは身体を震わせ、その場にしゃがみこむ。


手を力強く握りしめ、そのまま声を抑えたように涙を流す。

「そんな事、言われても…もう、どうしようもないわっ。私はあの時から、海鈴様だけを信じるって決めたんです!海鈴様だけが、私を認めてくれたんです!」


「…そうだな…だが、ここにお前を蔑む者はいない」


「…?」


ど、どういう事?ルーテルさんを蔑む者?


ルーテルさんは私から見ても完璧だ。綺麗で、なんでも出来る。そんな彼女を誰が蔑むって言うの?


話の先が見えなく、二人を交互に見ていると、ルーテルさんは涙を拭い。わたしを見上げた。


「わかっていますわ…そんな事…でも、海鈴様がいなくなったら…もう、私はどうすればいいの?どうして、私じゃなくて…あなたなの?貴女だって、人間じゃないっ。どうして、私じゃないのっ!


「…え?」


あなた…だって?どういう意味だろうか。意味のわからない言葉にグレンさんを見ると、しばしの沈黙の後、口を開く。


「ルーテルは、一族から追い出されたんだ」


「追い出された?ど、どうして…」


「神であって、本当の神じゃないからだ」


なおさら意味がわからない。神であって、神じゃない?


「えっと…」


「半神なのよ…わたくしの祖父はあなたと同じ人間よ。私達家族は、一族から追い出され人間界に追放されましたわ…」


「…」

う、うそ…る、ルーテルさんが…半神?ドッキ、と心臓が大きくうごめく。