「最終的に彼の伴侶が戦争を終わらせた。剣は始祖により冥界に封印された。そして、この剣は私が持っている。もてないと思っていたけれど、この手にある。人間に血が吸いたくて仕方がないみたい」
返す言葉は出てこなかった。どうすればいいのだろう。
彼女は、本気なんだって思った。こんな説明をするのも私より優位にたっていると、言いたいのだろう。
黙り込むわたしを睨んだまま、ルーテルさんはさらに言い放つ。
「あなたを殺めるために、盗んできたの。貴女を殺めて、私も同じ…もし、生まれ変わる事が出来たのなら…その時は、仲良くしましょ」
そう言い放ち、剣を大きく振りかぶる。反射的に力強く目をつぶった時だった。
「ルーテル、やめろ」
「…っ」
とても低く、威圧的な声が廊下に響く。聞いたことのある声に顔を上げると、ライに抑えられたままルーテルさんを睨むグレンさんがいた。
その瞳は金色で、入れ違ったとすぐにわかった。
「ぐ、グレン…さん?」
名前を呼べばルーテルさんは唇をかみ締め、矛先を下に下ろす。
「グレン…様」
「ライ、手を離せ」
「え…あ…それはっ」
二度目の言葉はなかった。金色の鋭い瞳に見つめられ、ライはうつむき腕を離す。その行為が気に入らないかのように彼女はライを睨む。
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