*** 「全く…警戒心の欠片もない」 月明かりが部屋を照らすなか、グレンは目の前で眠るいのりを呆然と眺めていた。 小さく、今にも消えてしまいそうな寝息をたて、時折苦しそうに眉をひそめ、寝返りをうつ。 唇から零れる吐息や苦しそうなうなり声。 それをグレンは身動きひとつなく見つめている。 どんな、ものを盛られたかはしらないが、あの女はやってくれた。 相当な量を盛られたのだろう、人間のいのりには耐え難い苦痛をあたえているのか、首筋から流れる汗にグレンは心を痛めた。 ・