二重人格神様~金と碧の王~



「…あ」


その気配に誘われるように顔をあげれば、そこには海鈴さんの姿。


「海鈴…さ、ん?」


「…」

私の問に答えず、視線をそらす行動とその瞳にドキッと胸が高鳴った。

ちがう、海鈴さんじゃない。彼は…


「グレン、さん…」


いつの間に入れ替わったんだろう。てか、この間から、随分あっていなかったせいか、彼が懐かしく感じる。


そんな呆然と彼を見つめる私にグレンさんは腕を組み、私を睨んだ。


「何をしている」

「え?」

「そんなことろで」

「あ、…別になんでもないですよ…あ、それより…挨拶は終わったんですか?」

「あぁ、だから入れ替わった。挨拶なんて面倒なこと、俺はしたくない」

そ、うか。だから、今はグレンさんなんだ