ため息を吐きながら髪をみみにかけ、ルーテルさんは潤んだ瞳をぬぐう。
「海鈴さまは、ついにいのりさんを選んだのね」
「ルーテルさん…」
「残念ですけど、しかたがないわ」
そう、言うとルーテルさんは私に向かって手を伸ばす。
「今まで、嫌みを言ってごめんなさい。海鈴様の花嫁として、頑張って下さいな」
私の手を握り綺麗な瞳で私を射抜く。
その瞳は真っ直ぐだった。真っ直ぐすぎて、怖いくらい。
あれほど、海鈴さんを愛していながらも、こんなにもアッサリ諦めるのか、疑問だった。
けれども、なぜかその瞳を拒否することは出来なく私は彼女の手を握りかえした。
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