私を見つめるその瞳は、見たことがないくらい切なく揺れ、胸がギュウと痛んだ。
それは、ルーテルさんの海鈴さんに対する気持ちを知っているから。
「あの、ルーテルさん…」
「おかしいと思っていたのよ。最近、お部屋に来てくださらないし、誘っても断られるの。それで、アレスに聞けははぐらかされる。屋敷の者もここのところ、いのりさんが綺麗になったなんて噂をしているので、もしやって」
「…あ」
「それで、今宵…夜会に来てみれば玉座にはお二人がいますし、勘は鋭かったみたい。そう、海鈴様ってば言ってくださらないんですもの。全く、どこまで優しいのかしら…逆に傷ついてしまったわ」
・


