「んー…綺麗だなぁ…」 少し一人になって肩の荷が降りたのか、そんな言葉が無意識に出た。 月って、なんか、癒される。 海鈴さんに貰った羽織を握り閉め、膝をかかえた。羽織から香る海鈴さんの香りに抱かれているような気分になりながら 真ん丸の満月を見続ける。 「……」 月をみていると、昔の記憶が頭に浮かぶ。 お母さんが亡くなる前に、おとうさんと三人で病室を抜け出し、病院の屋上で満月を眺めたっけ。 ・