まるで、私を拒否するように離れた温もり。 「グレン…さん?」 美しい金色の瞳を見つめれば、彼はそれ以上私を見ることもなく、足早に部屋を出ていってしまった。 部屋にたった一人残されたわたし。 「…嘘」 途端に、身体が不思議と熱くなった。 あの、グレンさんが助けてくれるだなんて…考えもしなかったから… けれど、この時、わたしは…少しだけ、嬉しかった。 ・