「...」 恋人同士みたいな仕草。 ははっと、からかったような無邪気な笑顔。 いつまでも風に吹かれて揺れる黒髪が、 あたしを何度も夢中にさせるの。 「...好きになっちゃダメなのに......」 「え?なんか言った?」 「なにも!」 あたしよりも半歩先に歩いていた春希が、くるっと振り返ってそう聞いてきた。