この手じゃ拭えないほどの大量の涙が、目から零れだした。 「...ぅっ、うぅ......っ」 頑張って声を殺す。 階段をおりずに、屋上の壁に背中を預けて、泣いた。 止まらない。 止めて。 「...おい」 そのとき、背後から聞こえた声。