辛いなら、苦しいなら、もうやめちゃえばいい。 春希への気持ち全部捨てて、もう二度と思い出せないように鍵をかければいい。 それで...それで苦しくなくなる。 そんなのは、とっくの昔に気づいてるんだよ...。 でも、そんなの簡単にできないんだよ...! 「.........」 「......ごめん...取り乱した」 「...別に」 「絢芽?どうした?」 突然大声をあげたあたしを心配して、春希が遠くからあたしの名前を呼んだ。