「もう、なにやってんだよ。つかじゃぁ、どこ行ってたんだよ?」 呆れ顔でそう質問された。 なんて言えばいいんだろう? 職員室前でぶつかった見知らぬ男の子に気をとられて、職員室のことをすっかり忘れていた、なんて言われれば 春希はどう思うだろうか? ...でも、嘘をつく必要もないし。 「あのね...」 と、あの男の子のことを言おうと口を開いた瞬間───