「あれ?その子は誰?」 彼はあたしを見ながらそうたずねる。 「あ、土屋と同級生の槙野 絢芽です」 「へー、同級生かぁ。蒼空にも女友達ができるとはね」 「ちげぇし」 「え?あ!そうか。違うのか!じゃぁ彼女か!」 「もっとちげぇし!」 そういって土屋は、自分の背丈よりも数センチ高い彼の腕の辺りを叩く。 パシン!と音が響く。