あの日もアサガオが咲いていた。





よく朝顔なんて知っていたなと思いつつ、軽い返事を返す。

そんな気のない返事をする號樹に納得がいかなかったのか、パタパタと母親の方へと駆け寄っていく汐莉。


そしてほら!と手をいっぱいに伸ばし彼女にそれを見せる。


そんな汐莉にたいしてあらあらと楽しそうに返している母親の声に気付いたが、號樹はそれに知らぬふりをして寝返りをうった。




「どれどれ…って…これ…」




しかし汐莉から手紙を受け取った瞬間、彼女の声色が変わる。

それを不思議に思った號樹だったが特に反応することなく再び目を閉じた。


だが次の瞬間、またしても號樹の睡眠は邪魔されることになる。

慌てたような母の声によって。


彼女は焦ったようにリビングのソファーの前にやってきた。