あの日もアサガオが咲いていた。





そうでなければ今頃話題に上がることもなかったはずだ。




(今時ラブレターなんて書くやついねぇっつーの)




未だテンションの高い母親に心の中でそう呟いて(悪態を吐いて)、號樹は顔を背けるように体を捻った。

そして目蓋を下ろそうとしたとき。




「んー…おはな!あしゃかお!」




再び聞こえてきた可愛らしく元気な汐莉の声。

それと同時にまたしても服の裾を引っ張られる。


どうやら可愛い妹君は兄を眠らせるつもりはないらしい。




「は?」


「あ・しゃ・か・お!」




流石に二度目ともなると號樹も眉を寄せてしまう。

少しばかり面倒臭そうにゆっくりと顔を上げて號樹が聞き返せば、今度は怒ったような汐莉の声が返ってきた。




「…あぁ。朝顔ね」