その瞳には面白いものを見つけたというワクワク感がこれっぽっちも隠せていない。
(何でわざわざ見に来たんだよ…!)
どうして静かに夕食を作っていてくれなかったのかと。
そう思ってももう遅い。
こうなってしまった母親は手が付けられないと號樹は知っている。
もういろいろと面倒臭いことになる。
そう悟った號樹は諦めたように溜め息を吐いて封筒から目を逸らした。
「わかんね。下駄箱に入ってた」
そう吐き捨てて、再びソファーに倒れ込む號樹。
今度はうつ伏せになって周りの景色を遮断した。
つれなぁーいとつまらなそうにそう言う母親の言葉は無視だ。
汐莉が握っている封筒。
それは部活に行く前に立ち寄った下駄箱で見つけたもの。


