あの日もアサガオが咲いていた。





その小さな白い手に握られているこれまた白い封筒。

それを見て號樹はパチパチと瞬きを繰り返す。




(…これは…)




何だったかと思考を巡らせれば、ふと頭に浮かんだ放課後の下駄箱。


それは號樹が部活前に下駄箱で見つけ、鞄の中に放り込んだものだった。




「あ、こら汐莉!勝手に鞄開けたらダメだろ」




部屋に持っていくことをせずリビングに置きっぱなしにしていた自分のことは棚に上げ、號樹は汐莉を叱る。

といってもその声色は宥めるに近いものではあるが。


そんな彼にプーッと頬を膨らませる汐莉。


ぷくりと膨らんだ柔らかい頬と大きな瞳に、號樹はぐっと言葉を詰まらせる。

そんな表情を見せられてはこれ以上強く出ることは出来ない。