あの日もアサガオが咲いていた。





(これって…多分強制、なんだよな…)




出たくない。それが頭に浮かんだ絢也の一番素直な気持ちだ。

避けられるならば避けたい。


しかし文面を見るかぎり、選ばれたからには絶対に参加しなければならないと見受けられる。


強制の文字はそこにはない。

特に出場を拒否した際のことが記されているわけでもないが、ノーとは言わせない何かがそこにはあった。


最後に添えられた校長と教頭、それから生活指導教員の連名もその原因の一つだろう。




「…拒否権とかは…あったりするの…?」


「基本的にはない。特に合宿は」




一応期待を込めて聞いてみるが、あっさりと返された予想通りの言葉にやっぱり…と肩を落とすしかない絢也。